納豆の白いパック、ストレスですよね…。ネバネバを洗うのもストレスだし、かさばるし、プラスチックだし、余計なタレやカラシまで付いていたりする(←これの始末は狂気の沙汰!)。カップのタイプはいくぶんマシですが、中身の量が少なくて、家族5人で食べたりすると、やっぱり後始末は重くのしかかります。
★ちなみに、わりに驚かれることが多いので書きますが、納豆のパックはきれいに洗えば容器包装プラスチックとして資源化に出せます。「きれいに洗えない」と思う方が多いようですが、食器を洗った残り水などに10分ほど浸けておけば、驚くほど簡単にぬめりが取れますよ!
納豆は大好きなのに、パックが嫌で、買うのがためらわれる ―― そんな時期が続きました。
「自作」も試みましたが、家族5人分をつくるのはそれなりに大変でした。市販の納豆菌はもちろんのこと、茹で大豆を庭のローズマリーやシダの葉と一緒に発酵させるだけでも納豆ができるということで、そんなクリエイティビティには心躍りますが(余裕のある方はぜひたのんしんでください。ローズマリーはこちら、シダはこちらやこちら)、長時間発酵の末にやっとのことでできあがった貴重な納豆を子どもたちが2日で食い尽くしてしまう…みたいな事態に力を奪われ、継続は夢のまた夢、でした(いつか、きっとまた…)。
そんなわが家でしたが、今ではひょんなご縁から、ご機嫌なプラスチックフリー納豆生活を送っています。
目次
▶山形のプラスチックフリー納豆
↓こちらがその納豆。山形の自社無農薬栽培の大豆を使った「豆むすめ」さんのもの(今調べたら、何と楽天でも購入可能です!)。本当においしい納豆で、しかも、パッケージは紙包み、中は経木で、完全プラスチックフリーなんです!(※ただし、通常出荷分はひとつずつビニール包装されているのでご注意・・・↓詳しくは後述)
ベトベトの経木はそのまま生ごみコンポストへ(ラクちん!)、外側の紙はミックスペーパーに入れるので(※もし汚れがついていたら落とす)、ごみのストレスは本当に一切ありません。
これをわが家は、近所の友人知人5人くらいで共同購入していて、豆むすめさんから直接、いつも60~70袋まとめて届けていただいています。
遠くから宅配便で届けていただくのは、フードマイレージや宅配便のエネルギーロスの面では気になるところですが、「60~70袋まとめて」であれば、たぶんスーパーマーケットや自然食品店が仕入れるのと変わらないはず。
もちろん、理想は県内の納豆屋さんがつくっているものを買うことかもしれませんが、僕の知る限り、県内にそんないい納豆は(=パッケージ的にも、無農薬など素材的にも)ないので、トータルバランスではやはり「いい納豆に一票を投じたい」と思います。願わくば、こんな納豆屋さんが各県に増えてくるといいなと思いつつ!
まとめて届いた納豆は、友人知人4~5人で分けます。納豆は冷凍してもまったく味が落ちないありがたい食材(賞味期限をまったく気にする必要がないというのがわが家の実感です)。わが家は使い古しのジップロックなどで冷凍保存し、いつもそのうちの3~4袋を冷蔵庫に移して、安定的に食べきっています。
納豆って、何もおかずがない時の”お助け食材”的存在。一度買ってしまえば、これがいつもたくさん冷凍庫にあって、「スーパーに慌てて買いに行く必要がない」って、わりに大きな安心材料だったりもします。そういう意味では、この共同購入、友人知人と誘い合わせる手間があるとは言え、そのメリットは何重にもわたります!!
▶「ビニール袋なし」は特別リクエスト
実はこの豆むすめさんの納豆、当たり前ですが、通常の出荷分はひとつずつビニール封入&シールが貼付された状態で出荷されています。わが家も最初に注文した時はその状態で届いたのですが、思い切って「ビニール袋に入れず、シールも貼らずに、そのまま送っていただけないか」ご相談してみたところ、とても快く応じていただき、今では「ダンボールに紙包みの納豆そのまま」のスタイルで毎回届けていただいています。
無農薬納豆を作られるような意識的な生産者さんなので、こうした相談にもすごく前向きに応じてくださって感謝しています。もちろん、数個の小口だとご負担をかけてしまうと思いますが、60~70個というまとまった数であれば、たぶん、むしろビニールに入れる手間やシールを貼る手間も省けるというメリットもあるかな…と。
とは言え、工場ではいつも、できあがった納豆はすぐに流れ作業でビニール袋に入れられてしまうそうなので(そりゃそうですよね、考えてみれば…)、わが家は「注文後何日かかってもいいので、袋に入れない状態のものが準備できた時点で送ってください」というゆったりスタイルで注文させていただいています。とても前向きに応じてくださっているとは言え、こうした変則的なリクエストに気持ちよく応じてくださる対応には、本当に感謝の一言です。
★ちなみに、注文メールにはいつも次のように書いています(妻の麻子さんが)。
友人知人と共同購入させていただいています。いつも簡易包装のリクエストを聞いていただき、ありがとうございます。 これまでと同様、 ・納豆はプラスチックの袋に入れずに(まとめて大きな袋にも入れずに) ・賞味期限のシール、明細を入れる封筒、チラシも不要 でお願いします。 理想は箱に納豆と明細だけがそのまま入っている状態です。 これまで状態に問題があったことはありませんし、万が一何かありましてもこちらの責任で大丈夫です。 発送日はいつでもかまいません。 細かいお願いでお手数をおかけします。」 いつも本当においしい納豆が食べられて、本当に感謝しています。
最後に、包んである外側の紙について。この紙、↓ご覧の通り、ツルッとした紙なので、「ただの紙」というよりは、「何らかのコーティングはしてあるかなぁ…」という紙ですが、ミックスペーパーのリサイクルには問題ないと思いますよ(菓子箱の紙などと同じレベル)。
↑「ミックスペーパーに入れてよい紙かどうか?」を見分けるには、このように端っこを少し破ってみます。破ったときに、ビニールフィルムが出てくる場合はダメ。出てこなければ大丈夫、という自治体が多いです(たとえばこちらの越谷市の説明がわかりやすいですよ)。もちろん、汚れがついていたらその部分は洗い、きちんと乾かしてから分別しましょう!
「八方よし」のわが家の納豆。値段は「1個200円ほど(+送料)」なので、スーパーの安い納豆に比べれば高いと思いますが、内容量も多めですし(ふたりで1袋でも十分)、何しろおいしい。お陰でわが家は、いつも「納豆はごちそう」という感じでうれしくいただいています。
食べる時は、まずもみ海苔をかけて、その海苔の上に醤油をたらしてから混ぜます(海苔に醤油がしみ込む方が断然おいしい)。そして数十秒間よく混ぜて、混ぜ終わったあとにもう一度醤油をひとたらし(=ささたくやさんの本に載っていた、目からウロコのひと手間。醤油が均一に混ざってしまわないことで、劇的なコントラストが生まれます)。
納豆が運んでくれる幸せ。満足の納豆ライフです。