知っておきたい<br>「魚の問題」

「魚の問題」は、「肉の問題」に比べると、まだあまり知られていないように感じますが、知れば結構すごいです。

個人的に目からウロコだったのは、網には「売れる魚」だけでなく、「売れない魚」もかかるということ(さらにはウミガメや海鳥などの生き物たちも)。漁法によっては、1kgの「売れる魚」のために、同量~数倍の混獲が発生し、 #環境破壊 につながっているそうです。

わが家はご存じの通り、お魚好きの長男Kがいるため、それなりの頻度で魚料理をたのしむ暮らしなので、本当に考えさせられます。。。

そんなあれこれを今月の夫婦トークで語りましたので、ぜひ!

記事中でも触れていますが、WWFの『おさかなハンドブック』というのがすばらしいです。おなじみの約20種の魚のサステナ度が5段階評価で載っていて、とても参考になるのでぜひご覧ください!

日本のスーパーにも、いわゆる違法漁業(=IUU漁業)による魚介類が多く出回り、知らず知らずのうちに口にしてしまっていると指摘されます。環境破壊・汚染のみならず、労働者の人権侵害も発生しているとか。(この問題を扱った映画『ゴースト・フリート 知られざるシーフード産業の闇』も、僕は高知に引っ込んでいるせいでまだ観れていないのですが、絶対観たいと思っています)

WWFその他の記事を読んでも、やっぱり特に「ウナギ」は問題含みみたいですね。。絶滅危惧に加えて、上記の違法漁業の介在が色濃いようです。うちの地元高知でも、この問題の闇に迫った高知新聞の取材が「新聞協会賞」を受賞しました(書籍化はこちら)。←四万十川の話ですよ! 暴力団も介入するというオドロオドロしい内容。全然、「国産ウナギなら安心」ではないみたいです。。。ちゃんとしたウナギ業者・ウナギ屋さんもたくさんいると思うので、こんな風に書くのも心苦しいのですが。。

こうした違法漁業のリスクは、ウナギのほか、ヒラメ・カレイ類、サケ・マス類で特に可能性が高いらしいです(WWFの別の記事「IUU漁業について」)

・・・沈鬱な気持ちになってしまいますが、肉食と同じで、(消費量を減らすのはすごく大切だと思いますが)「魚を食べること自体が罪悪」なわけではなく、「漁業がサステナブルでない」ことが問題なので、それを踏まえて、「消費者としてできること」を考えたいと思います。

僕自身が心にとめたいと思うのは、

・まずは「食べすぎない」「大切に食べる」(頻度を減らす&食品ロス削減)
・選ぶ視点を広げる(嗜好やブランド魚に偏らず、多様な魚をたのしむようにする)
・水産物のエコラベル「MSC」「ASC」も意識する(まだまだ少ないですが…)
・もっと知る(ウェブ記事やドキュメンタリーなど)
・そして、お店に声を届ける!(トレーサビリティが不透明なのが最大の問題なので、すぐには実現しなくても、スーパーやデパートなどに「海産物の漁法についても記載してほしい」「違法漁業でないものが買いたい」など消費者として声を届けていくことが変化を後押しすると、WWFのハンドブックにも書いてあります)

今のところはこのくらいです。魚を食べるときは、罪悪感というよりは、その魚がどんな海にいたのか、どういう漁法で獲られて、日本の食卓までやってきたのか、といった「想像力」をもっと働かせたい。そして、貴重な海の資源の一部をいただいているという意識をこれまで以上にしっかり持ちたいなぁと思います。