新居に引っ越して8カ月

今さらですが、2月に新居に引っ越しました。高知に引っ越してきて6年半。まさか新築の家をつくることになるなんて、思ってもいませんでした。

前の借家から、車でわずか5分の場所。引っ越し屋さんすら使わない引っ越しとはなりましたが、それでもやはり、引っ越し前後は想像以上に大変でした(家の仕上げの詰めや部分的なDIY/借家の整理~次の住人に引き渡せるようにコンポストトイレの重点的メンテナンスなど、平均的な住宅にはない手間が発生/新居のあれこれすべてetc)。結局ブログも丸1年放置…。やっと少し落ち着いてきて、今度こそちゃんとブログを復活させていきたいと思います。

新居の設計は兵庫県の友人・設計事務所春摘の和田純さん。施工は、やはり友人である地元の移住の大工さん(加藤建築舎さん)。どちらも同年代で、生き方の方向性も重なり、うちの価値観や感覚をかなりよく理解してくれている2人でした。「なるべくプラスチックフリー&ゼロウェイスト&エコロジカル」というわが家の一風変わった要望をまるで自分のことのようにおもしろがって聞いてくれ、頭をひねってくれた2人には感謝しかありません。

家づくりの盛沢山のプロセスについても、また追って書いていきたいと思いますが、今日はひとまず、遅ればせながらのミニハウスツアーを!

外観は、シンプルな木の家となりました。「デザインよりも機能性」を追求した結果、外壁の塗装はカナダの「ウッドロングエコ」。トーテムポールなどにも使われる、自然派の木材防護保持剤としては定評ある商品ということで、設計士さん、大工さん双方ともによく知る存在でした。経年変化で木が銀茶色に変化していくというのも素敵。有害物質が含まれていないので、素人でも簡単に塗ることができ、今回は何人もの友人知人が協力してくれたほか、末っ子(当時小1)までもが一緒に塗ることができ、貴重な思い出に。

素人でも簡単とは言え、炎天下の作業で、正直、心の中は泣きそうでしたが・・・

室内の壁は、本当は漆喰が好みでしたが、吸湿性は板壁のままでもかなりよいことがわかり、それならわざわざコストも手間もかかる漆喰はやめようという話になり、ほぼ板壁のまま。一部、ドイツの自然塗料リボスのカルデットの白を自分たちで塗りました。

板はほとんど市内の杉とのこと。さすが林業大国高知! 本棚は入居後に、近所のDIYがとても上手な方に、廃材を利用してつくっていただきました。

↓キッチンの棚。メイソンジャーや弁当箱を並べることができて、とても便利です。

↓こちらは洗面所。いちばん上の黄色いものは、自家製蜜蝋ワックス。これを床にも壁にも塗りました。いちばん下の段の歯みがきチューブは、友人からの贈り物のサンタマリアノヴェッラの高級品。普段はありません。

↓トイレは、先ほどと同じリボスのカルデットを塗って、白く。

↓便座はせっかくなので木製にしてみました。地元の木工家具屋さんに相談したら、すぐにつくっていただけて、感激。

↓浴室。上半分はヒノキ。下半分はタイル。浴槽は琺瑯。風呂フタはホームセンターの安いヒノキ材を(詳しくはこちらの過去記事を)。

↓浴室は今もシンプルです(詳しくはこちら過去記事を)。

↓寝室。なるべく物を置かずに、快適度も、そうじのしやすさもアップ。

寝室の窓からの景色。朝日は四季折々、常にびっくりするほどの美しさ。
庭はまだ草ぼうぼうです。

こうした常識的な部分だけでなく、台所排水を敷地内浄化したり、雨水利用装置をつけたり、給湯につなげる太陽熱温水器を半DIYで取り付けたり…。やたらと苦労の多い家とはなりましたが、引っ越しから半年が過ぎ、ものすごく余裕が出てきたのを感じます。これからまた少しずつ、プラスアルファの工夫を重ねながら、より自分たちらしい家にしていけるであろうことがとてもたのしみです。